「優しくなりたいな」はスピッツの11thアルバム「スーベニア」の4曲目に収録されています。
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タイトルの通り優しくて静かな曲です。
イントロのピアノの音、途中から入るパーカッション(ボンゴという打楽器だそうです)のコロンコロンという音、ささやくような草野さんの声。どれもが穏やかです。
「スーベニア」は骨太で激しいロックチューンなアルバムですが、この歌だけは別世界にいるよう。聴いていると優しい気持ちになり、ついでにとろーんと眠たくなります。
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「優しくなりたいな」と歌うサビがこの歌のほぼ全てですが、僕が好きな歌詞はサビではなくAメロにあります。
一つ目は冒頭の、
「君のことを知りたい どんな小さなことも
真昼に浮かぶ僕を 桜色に染め上げて」
です。
表現がきれいですよね。
淡い恋の気持ちが伝わってきます。
また「真昼に浮かぶ」という言い回しからは夜空に浮かぶ月が連想されます。
そのため昼なのに明るい夜のようであり、桜色なのに月の銀色のようでもあり、わずか一つの文から、いろいろなイメージがふわふわと浮かんできます。
夢のなかの不思議な絵を観ているようで、心地いいです。
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二つ目に好きな歌詞は
「水の音を聞くたび
いけない想像めぐらす」
です。
いけない想像が何なのかは置いておいて(笑)、「優しくなりたい」と語る歌のなかで「水の音を聞く」という行為が出てくることに心が惹かれました。
「水の音を聞く」というフレーズがあることで、ボンゴのコロンコロンという音が、水にまつわる音のように聞こえてきます。(僕だけかもしれませんが)
それはウヰスキーを注いだグラスのなかで氷がカランと動く音であったり、遠くで誰かが水道の蛇口をひねって水を流した音のようであったり。
真夜中に、息をひそめてひとり部屋の隅で膝を抱えていた経験はないでしょうか?
昼間自分が取った言動について、ああすればよかったああしなきゃよかった、とあれこれぐるぐると考え悩んで夜が更けていく。
そんなとき、いつもは聞こえない遠くの水の音がかすかに聞こえたりします。
「水の音を聞くたび」という歌詞からそんなことを思い出しました。
もっと優しくなりたい、誰かに優しくされたい、そんな夜のことを。
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